日本の自動車産業拡大の理由
鉄鋼業では、新規参入企業はなく、価格競争も姿を消しているのが現実です。
「原価の秘密」は大企業による高価格-高利潤を支える役割を果たすだけでしかないのです。
かつてアメリカの議会で、
「われわれは自動車の原価をながいあいだ国民から覆い隠してきた秘密のべールの一端についに穴をあけることに成功した」
・・・とネルソン上院議員が爆弾演説をして、ゼネラル・モーターズ、フォード、クライスラーのビッグ・スリー首脳が自ら「車の原価」を公表せざるをえなくなったことがあります。
そのマル秘資料を入手したのは、ラルフ・ネーダーでした。
・・・スッパ抜かれたのは66年型フォード・ギャラクシー500、4ドア、スタンダードの原価表ですが、それとともにオプショナルの部分でメーカーがポロ儲けしていることも明らかとなりました。
日本でも『赤旗日曜版』の記者が、自動車の製造原価は消費者価格の2分の1で、輸出価格は国内価格の約半分であることを、調べて明らかにした(1969年9月28日)ことがありました。
こうしたニ重価格制、ダンピングにより、日本の自動車産業は生産規模を拡大し、生産合理化を進め、世界のトップ・クラスへとのし上がっていったのです。